開校15年目の小さなパソコン教室が、MacやAIの力を借りながら、少しずつ教室を進化させていく——その様子をありのまま連載でお届けします。
パソコン教室だからこそ、自分たちの教室運営にもパソコンをとことん活用したい。
うまくいったことも、まだ道半ばのことも、正直に書いていきます。
2026年7月
当教室では、毎月はじめに翌月分の優先予約を受け付けています。この受付が集中する月初の1週間ほどは、正直なところ、何をやっているのか分からないくらいバタバタしていました。
これまでは、生徒さんに紙の予定表へ希望日を書いてもらい、その紙のカレンダーを一枚ずつ確認しながら、エクセルオンラインに手作業で入力していました。特に人気のある土曜日は希望が集中します。そこへ予約変更のご連絡やお電話も重なって、月初の教室は嵐のようでした。
「この作業、教室のMacに任せられないだろうか?」——そう考えて、ツールを組み合わせながら、Excelと連動する教室専用の予約システムを少しずつ作りはじめました。特別な機材は何も買っていません。ふだん授業で使っているMacが、そのまま教室のサーバーになっています。
いまでは教室のパソコンから予約や変更がすぐにできるようになり、使いながら直して、少しずつ楽に、安定してきています。一気に完成させるのではなく、実際に使いながら育てていく。パソコン教室らしい「教室づくり」を、これからもこの連載でお届けします。
2026年7月
予約システムができて受付はずいぶん楽になりましたが、次の課題が見えてきました。生徒さんに「どの日なら空いてますか?」と聞かれたとき、すぐに答えられないのです。紙のカレンダーの頃は、ページをめくって、数えて……ようやくお答えしていました。
実はエクセルの時代から、空き状況の表が自動でできる仕組みは作っていました。新しい予約システムでは、それをさらに一歩進めて、ひと月の混み具合を色の濃淡でひと目で見渡せる「空き状況マップ」に。濃い色は混雑、薄い色はゆったり。カレンダーを開けば、その場でパッとご案内できます。
マップにしてみると、やはり土曜日に希望が集中していることがはっきり分かります。「この日は混み合っていますが、平日のお昼はゆったりですよ」——そんなご案内が自然にできるようになりました。ゆったりした時間帯は質問もしやすいので、じっくり学びたい方には実はおすすめです。
7月最初の土曜日は、月初の受付と重なる、一年でも特に忙しい日。その前の週は、AIと相談しながらシステムの速度と安定性を整えて備えました。こうして月に一度の山場を越えるたびに、教室のシステムは少しずつ賢くなっていきます。
2026年7月
当教室は、12月ごろから4月ごろにかけてがいちばん混み合う時期。席に余裕がないほど予約が詰まる時期は、ちいさな行き違いが「座れない」につながりかねません。予約のやり取りをもっと確実にしたい——それが、システムづくりの大きな狙いでした。
転機は、優先予約を紙の予約表に1ヶ月分書いて提出していただく方式にしたことでした。口頭や電話だけのやり取りとくらべて、お互いに「見て確認できる」ようになり、行き違いが一気に減ったのです。
それでも、予約の変更や電話でのやり取りには、まだ行き違いの余地が残ります。そこで予約システムの出番です。変更の内容も記録に残り、その場で画面で確認できる。「言った・言わない」になりようがない形を、少しずつ広げています。
目指しているのは、生徒さんをお待たせせず、気持ちよく予約のやり取りができる教室です。「ゆっくり、楽しく、着実に」は、授業だけでなく予約にも。これからも使いながら、確実で心地よい仕組みに育てていきます。
2026年8月
最初の予約システムは、教室の中で受付を少しでも早く、確実にするために作ったものでした。予約を入力し、席を確認し、変更の記録を残す。毎日の仕事に合わせて直していくうちに、次の目標が見えてきました。
「生徒さんが自宅から、自分の予約を確認できたらもっと便利ではないか」。そこから第4弾の改良が始まりました。
予約確認票や会員用カードに印刷されたQRコードをスマートフォンで読み取り、ご本人の予約番号を入力します。QRコードは共通ですが、予約番号は生徒さんごとに異なります。名前を公開の画面へ並べず、自分の番号を知っている方だけが予約確認へ進める形にしました。
① QRコードを読む → ② 予約番号を入力
③ 自分の予約と空き状況を確認 → ④ Googleフォームで申し込む
画面では現在の予約を確認し、空き状況カレンダーを見ながら次の希望を考えられます。変更やキャンセルが必要なときは、そのまま案内に沿ってGoogleフォームから申し込めます。電話で日付を聞き間違えたり、変更前の時間が分からなくなったりしにくいよう、「見て確認してから送れる」流れを大切にしました。
フォームを送った時点で予約が自動的に書き換わるわけではありません。教室側で内容と席を確認し、受付が完了してから確定します。便利さだけを優先せず、満席や入力間違いによる行き違いを防ぐための大切なひと手間です。
自宅から申し込めるようになりましたが、変更・キャンセルの期限や受付時間などのルールはこれまでと同じです。いつでも送れることと、いつでも受付が完了することは別。小さな教室だからこそ、無理なく確実に続けられる形にしています。
QRコード、予約番号、空き状況カレンダー、Googleフォーム。それぞれは身近な道具ですが、教室の仕事に合わせてつなぐことで、自宅と教室を結ぶ予約の仕組みになりました。これで完成ではありません。実際に使っていただきながら、分かりにくいところを直し、また次の一歩へ。予約システムも教室と一緒に、転がり続けています。
2026年9月
第4話で、自宅から空き状況のカレンダーを見られるようになりました。ただ、申し込みは別のGoogleフォーム。カレンダーで見た日時を書き写すところに、まだ行き違いの余地が残っていました。
新しいご予約は、来たい日時のマスを押すだけ。何コマでも選べて、もう一度押せば取り消せます。
予約の変更は、いま入っているご予約を押して、行き先を押す。お休みのご連絡もここからできます。
新しいご予約 … 来たい日時のマスを押す
予約の変更 … いまのご予約を押す → 行き先を押す
日付や時間を打ち込まないので、「1日ちがい」「1時間ちがい」が起きにくくなりました。
送っていただいた内容は教室で確認し、席を確かめてから、確定のご連絡をメールでお送りします。いつでも送れることと、いつでも確定することは別——ここは第4話から変えていません。
空き状況の画面は、予約番号をお持ちの生徒さんだけが見られます。どなたの予約か、何席空いているかは出さず、予約できるかどうかだけを表示しています。
第3話で書いた「お待たせしない、行き違いのない予約」に、また少し近づきました。これからも使っていただきながら、分かりにくいところを直していきます。