
「先生、このパソコン、壊れちゃったみたいなんです」
70代の女性が、重そうなノートパソコンを抱えて教室にお越しになりました。
電源を入れてもデスクトップが表示されるまで5分以上。アプリを開くのも一苦労。
「修理に出した方がいいでしょうか?」
不安げな表情を見ながら、私は電源を入れて確認しました。
――確かに遅い。でも、ピンときました。
「これは故障ではなく、“限界”かもしれません」
技術的な診断結果:3つの原因
1. HDDと最新OSの“相性の悪さ”
このパソコンには HDD(ハードディスクドライブ) が搭載されていました。
HDDはレコードプレーヤーのように円盤を回し、針のような部品で読み書きする仕組みです。
動く部品が多い分、どうしても処理が遅くなります。
一方、今のパソコンは SSD が主流。
USBメモリと同じ仕組みでデータを電気的に読み書きでき、速度はHDDの数十倍。
💡 最新のWindows(10や11)はSSDを前提に設計されています。
HDDでは「常に全力疾走させられている」状態になり、動作が極端に遅くなるのです。
2. 放置されたWindows Update
調べると、Windows Updateが長期間止まっていました。
これはパソコンにとって大きなリスクです。
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🛑 セキュリティの穴 … ウイルスやハッキングに狙われやすくなる
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🛑 不具合の増加 … フリーズやブルースクリーンが起こりやすい
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🛑 ソフトが動かない … Zoomやブラウザ、プリンタが突然使えなくなることも
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🛑 新機能が使えない … 便利さから取り残される
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🛑 周辺機器トラブル … 新しいマウスやプリンタが認識されない
📌 アップデートを怠る=寿命を縮める行為 といえるのです。
3. 「まだ動く」=「まだ使える」ではない
パソコンの寿命には「物理的な寿命」と「性能的な寿命」があります。
一般的に 性能的寿命は4〜5年。
理由はシンプルです。
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OSやソフトが年々進化し、古い部品では処理が追いつかなくなる
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HDDからSSDへの世代交代など、技術進歩が速い
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「起動に5分かかる」状態は、もはや“使える”とは言えない
生徒さんのパソコンも、8年経過して「時代に追い越された」だけだったのです。
生徒さんの心境と決断
「まだ使えると思っていたのに…」
落胆された表情が印象的でした。
でも、「8年も故障なく使えたのは立派ですよ」とお伝えすると、少し安心されたようでした。
最終的に、生徒さんは 新しいパソコンへの買い替え を選ばれました。
「これで安心して使えます」と、笑顔で帰っていかれました。
まとめ:「壊れた」のではなく「時代に追い越された」
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起動が遅いのは 故障ではなく性能不足
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Windows Updateを放置すればリスクが倍増
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パソコンの性能寿命はおよそ 4〜5年
パソコンは家電と違い、技術の進歩についていけなくなることが「寿命」です。
「動いている=使える」とは限りません。
もし最近「重い」「遅い」と感じるなら、それは買い替えのサインかもしれません。
パソコンジム豊中では、「修理すべきか」「買い替えるべきか」の判断を、初心者の方にも分かりやすくお伝えしています。
「うちのパソコン、もう限界かな?」と思ったら、どうぞお気軽にご相談ください。
パソコンが遅いと感じたら、それは新しいことを始めるチャンスかもしれません。
豊中市・池田市・箕面市・伊丹市・吹田市・尼崎市など北摂エリアから、多くの方が次のパソコン選びの知識を学ばれています。
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